クリスマスや記念日におすすめのAT
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【リニューアル】パークハイアット東京が新宿に復活!アフタヌーンティー3時間飲み放題&食べ放題ワゴンは「コスパ最強」か徹底検証

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2024年5月の休館から19ヵ月。新宿のランドマーク「パークハイアット東京」が2025年12月9日、ついにリニューアルオープンの日を迎えました。

おかえりなさいパークハイアット東京!

パークハイアット東京といえば、41階ピーク ラウンジ&バーの天空のアフタヌーンティー、

おかわり自由のプラッターサービス、しかも3時間飲み放題で有名です。

改修中の間、このコスパ最強が維持されるのか気になっていました。

パークハイアット改修中の「心の隙間」を埋めるようにグランドハイアットを利用したところ、パークハイアットから出向しているというスタッフの方に出会いました。

つい「ピークラウンジのアフタヌーンティーはどうなりますか?プラッターサービスは?」と聞いたところ、「パークハイアットはアフタヌーンティーをとても大切にしています。値段は多少変わるかもしれませんが、きっと、新しくなっても皆さまに喜んでいただける形で継続しますよ」と。

今回は、クリスマスシーズンに紅茶仲間のお誕生会も兼ねて、新生パークハイアット東京のアフタヌーンティーに早速行ってきました!

これまで、東京のアフヌンを100回以上体験したミス・レモンがリニューアル後のピークラウンジのアフヌンをマニアックにレポートしていきます!

リニューアル後のピークラウンジの変化を徹底検証
  • 天空のラウンジの空気感は守られているだろうか?
  • 名物の「プラッターサービス」は継続される?
  • 「3時間制」は維持されるの?
  • あの茶園別のマニアックなティーリストはそのまま? ティーバッグに変わってしまっていないかな……。
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Contents
  1. パークハイアット東京のアフタヌーンティーはどこから予約が出来る?値段は?
  2. パークハイアット東京に到着! リニューアル後のピークラウンジはどうなった?
  3. シャンパングラスに注がれる柚子と玄米茶のスパークリングティー
  4. 2025年最新:パークハイアット東京 ピークラウンジのアフタヌーンティースタンドはどうなった?
  5. いざパークハイアットの最新アフタヌーンティーを実食
  6. 心温まるサプライズ。大理石のテーブルに灯るバースデーキャンドル
  7. 【徹底比較】リニューアル後の「おかわり自由」はどう変わった?
  8. 至福のワゴン実食。絶品スイーツと計算されたペアリングの妙
  9. 3時間飲み放題は継続!マニアックな紅茶リストはさらに深化
  10. お会計
  11. ペイストリーブティクでジュリアン・ペリネ氏を発見
  12. パークハイアット東京のアフタヌーンティーよくあるQ&A
  13. まとめ
  14. パークハイアット東京 ピークラウンジ店舗情報
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パークハイアット東京のアフタヌーンティーはどこから予約が出来る?値段は?

「新しくなったピークラウンジ、どこで予約できるの?」という方のために、2025年12月現在の最新情報をまとめました。

PRICE

¥9,900 / サービス料15%

お値段は実質 11,385円です。

予約は公式HPからTable Check経由で予約が可能です。

以前は一休から予約が可能でしたが、現在は公式のTable Check経由がメインとなっているようです。

一休では時折、特別なプランが復活することもあるので、ポイントを貯めている方はまず一休をチェックしてから、公式へ進むのが賢いルートかもしれません。

パークハイアット東京に到着! リニューアル後のピークラウンジはどうなった?

リニューアル後のピークラウンジの雰囲気

開放的なアトリウムの美しさはそのままに、新生パークハイアットのラウンジはより心地よく、洗練された空間へと進化していました。

2023年のリニューアル前のクリスマスの情景。かつてのピークラウンジといえば、大きなツリーが迎えてくれる温かな雰囲気。竹林を背景にしたピアノの演奏も、パークハイアットを象徴する優雅な光景でした。

一方で、今回のリニューアルでは座席の椅子やレイアウトがよりモダンにアップデートされています。 以前よりも視界を遮らないスッキリした配置になっており、西新宿のパノラマビューをラウンジ全体からより身近に感じられるようになりました。そのため、空間が広く開放感を強く感じられます。

ピークラウンジを選のはどんな人なのか?

平日の昼間ではありましたが、クリスマスシーズンということもあり、ピークラウンジはほぼ満席の活気に満ちていました。

そこに広がる光景は、まさにあの「かつてのピークラウンジ」そのもの。

紅茶を愛でる女性二人組や、海外からのゲスト、仲睦まじいご夫婦……。静かにPCを開くフリーランスっぽい方や、スーツの男性がビジネスミーティングに臨む方の姿。時折、なにわの社長といった感じのエッジの効いた装いの方をお見かけするのも、この場所らしいスパイスです。

いわゆる最先端のラグジュアリーがお好きな方は、今は麻布台や六本木の新拠点へと生息地を移した一方で、ピークラウンジは自分の心のラグジュアリーに正直なバイタリティ溢れる大人たちが多いですね!

19ヶ月の休館を経てなお、この場所が持つ多様な人生が交差する「西新宿の社交場」としてのエネルギッシュな雰囲気は、少しも変わっていませんでした。

今回の座席 空を近くに感じる、窓側席の新しいレイアウト

リニューアル後のピークラウンジの窓側のエリア。以前よりも座席の種類が多様になり、よりパーソナルな寛ぎを追求できる空間になっていました。

一段高いエリアのソファ席は、ラウンジ全体を見渡せる開放感があり、以前よりも抜け感があり非常に計算されている印象です。

一方で、今回私たちが案内していただいたのは、空の境界線が限りなく近い窓側席。

窓際から少し離れたテーブル席のレイアウト。落ち着いたトーンの椅子と、壁面の木目調のパネルが洗練された大人の空間を演出している。
西新宿のパノラマビューを独り占めできる特等席。

大理石のテーブルに合わせられたのは、以前よりもフォルムに丸みのあるモダンな椅子。洗練された軽やかな見た目に反して、その作りは驚くほど重厚です。

スタッフの方に引いていただかないとスムーズに座れないほどの重みがあり、座る瞬間に背筋が伸びるような、心地よい一流の緊張感がありました。

テーブルにおけるモダンラグジュアリーの罠

テーブルコーディネートはこちら。大理石のテーブルに、清潔な布ナプキンと重厚なシルバーのカトラリーが並びます。

ところが布ナプキンに思いがけない罠が!

私はてっきり、カトラリーの上にふわりと載せてあるだけだと思い、何の疑いもなく勢いよく手に取ったのです。 ところが、実際はカトラリーがナプキンの中に丁寧にくるまれていました。

その瞬間、重厚な大理石のテーブルの上に、カトラリーたちが「ガシャンッ!」と、それは見事な音を立てて響き渡ったのです。

一瞬で顔が熱くなり、「恥ずかしい……!」と固まった私。

まさに、新生パークハイアットの洗礼を受けた瞬間でした。

ところが、周囲から冷ややかな視線が飛んでくることはありませんでした。パークハイアットにいる、自分自身のティータイムを心から愉しんでいるマイペースな大人たちは、それぞれが自分の世界に没頭しているがゆえの心地よい無関心。これに救われました!

まあしかし、以前のようなテーブルクロスがあれば、これほどまでの音はしなかったはず。

2023年改修前のパークハイアット東京・ピークラウンジ。窓側の席には青いテーブルクロスがかけられ、重厚なブラウンのソファが並んでいる。テーブルの上にはナプキンとカトラリーがセットされ、窓の外には冬の澄んだ青空と新宿の街並みが広がっている。
2023年、改修前の懐かしい風景。
当時は端正なテーブルクロスが敷かれ、食器が触れる音を優しく受け止めてくれる安心感がありました。

布一枚という「守り」がない大理石のテーブルは、所作の一つひとつに思いのほか緊張感を求められます。しかし、気を取り直して考えてみれば、この緊張感こそが大人の洗練されたティータイムの醍醐味ですね。

私からのアドバイスは「カトラリーは包まれているもの」と心得て、ほんの少し丁寧に、優しく扱うことです。

そのひと手間が、この美しいテーブルにふさわしい、穏やかな時間を作ってくれるはずです。

シャンパングラスに注がれる柚子と玄米茶のスパークリングティー

席にあらかじめセットされていたのは、美しいシャンパングラス。 今回は冬の味覚をテーマにしたアフタヌーンティーということで、「念(NEN) 柚子と玄米茶のスパークリングティー」が提供されました。

スタッフが「念(NEN)」というラベルの付いた玄米茶スパークリングティーのボトルをサーブしている様子。
念(NEN) 柚子と玄米茶のスパークリングティー

アフタヌーンティー好きの「紅茶派」の方には、実はお酒が苦手という方も多いですよね。シャンパン付きプランだと、代替品が一般的なジュースになってしまうことも多いのですが、このように「一杯目から特別感のあるティー」が用意されているのは、本当に嬉しいポイントです。

実は最近、フォートナム・アンド・メイソン(F&M)やペニンシュラのボトル入りノンアルコールボトルティーを新宿伊勢丹で見かけ、「海外でノンアルティーのブームが来ているな」と感じていたところでした。

こうした世界のトレンドをいち早く取り入れているあたり、さすがは外資系ラグジュアリーの先駆者であるパークハイアット東京です。

窓際の白い大理石テーブルに置かれた、2脚のシャンパングラス。中には淡い黄金色のスパークリングティーが入っており、背景には東京の街並みが広がっている。
窓の外に広がるパノラマビューとともに。ノンアルコールとは思えない華やかな佇まいです。

「柚子」で日本らしさを表現し、「玄米発酵」でウェルネスを取り入れる。まさに現代のティーブームの最先端を行く、トレンド感満載の一杯です。

白く輝く大理石のテーブルに置かれたグラスの佇まいも息を呑むほど美しいです。

ベースとなっているのは、愛媛県産の爽やかな柚子果汁と、愛知県産の香り高い玄米茶のブレンド。

グラスを近づけると、柚子の明るい柑橘系の香りが立ち上がり、続いて玄米茶の香ばしくまろやかな風味が追いかけてきます。非常に洗練された味わい。そう、ノンアル派でもこういう特別なドリンクで乾杯したいのよ!

パークハイアット東京「ピークラウンジ」のアフタヌーンティーメニュー。ウェルカムドリンクとして「念(NEN) 柚子と玄米茶のスパークリングティー」が用意されており、追加料金で「"R" DE RUINART BRUT(アール ド ルイナール ブリュット)」などのシャンパンに変更可能なことが記載されている。
メニューの最初を飾るのは、今注目の発酵ノンアルコールティー。ゲストの好みに寄り添う、モダン・ラグジュアリーらしい柔軟なセレクションです。

「もちろん、アルコールで乾杯したい方には、世界最古のシャンパン・メゾンとして名高い『ルイナール』なども用意されています。私は飲めないけど、お酒好きな人なだ「おおっ!」ってなるリストだそうです。

シャルドネのエレガントな輝きは、この大理石のテーブルにもきっと美しく映えるはずです。

2025年最新:パークハイアット東京 ピークラウンジのアフタヌーンティースタンドはどうなった?

まず運ばれてきたのは、アフタヌーンティースタンド……ではなく、折りたたみ式の荷物置きのような木のフレームでした。

『え、ここに何が載るの?』という小さな疑問と、好奇心が湧き上がります。

パークハイアット東京のラウンジで、アフタヌーンティースタンドを載せるための木製の折りたたみ式フレームが用意された様子。
突如現れた木の折りたたみフレーム

そこへスタッフの方が恭しく運んできたのは、かつての3段スタンドとは全く異なる、巨大な黒いトレイに載った真っ白な陶器たち。

スタッフがトレイに載せて運んできた、高さの異なる白い陶器の台座と、その上に美しく盛り付けられたジュリアン・ペリネのスイーツたち。
謎の陶器登場。思っていたアフタヌーンティースタンドと違う!

その上には、ジュリアン・ペリネシェフの美しい造形的なスイーツが並んでいます。一つひとつがアートのオブジェのようです。

テーブルの上に並べられたのは、高さの異なる陶器がリズムを刻む、全く新しいアフタヌーンティーの姿でした。

西新宿のパノラマビューを背景に、白い陶器のスタンドに立体的に配置されたアフタヌーンティーの全景。モダンで建築的なプレゼンテーション。
これが、リニューアル後のパークハイアットのアフタヌーンティースタンド。
雲の上から西新宿を眺めているような気分になります。

パークハイアット東京 アフタヌーンティー(ジュリアン・ペリネ監修)

価格 9,900円(税・サービス料込) ※2025年現在の最新価格

滞在時間 3時間(お飲み物のラストオーダーは30分前)

予約時間 12時、13時半、14時半、15時半

人数 1名〜4名

予約方法 公式HP

正直、以前の伝統的な3段スタンドが好きでした。だから、その姿が消えてしまったことに、どこか一抹の寂しさを感じています。

しかし、西新宿のビル群という背景すらもスタンドの一部として組み込む、食と体験の一体感。 それは、モダンで洗練された『新生パークハイアット』でしか味わえない、唯一無二の贅沢な体験でした。

いざパークハイアットの最新アフタヌーンティーを実食

ホットセイボリー 〜ズワイ蟹のポーチドエッグ ブールブラン キャビア〜

いよいよ実食のスタートです。まず運ばれてきたのは、目にも鮮やかなホットセイボリー「ズワイ蟹のポーチドエッグ ブールブラン キャビア」。

以前のパークハイアットのアフタヌーンティーには、このような「ホットディッシュ」のセイボリーは提供されていませんでした。 一皿目に温かな一品をいただけるのは、嬉しい変化です。

運ばれてきたのは、真っ白なポーチドエッグに漆黒のキャビアが添えられた、アートのような一皿。カニの赤と蓮の葉の緑が彩りを添え、大理石のテーブルウェアとの調和は、眺めているだけで溜め息が出るほど美しく感じました。

白い丸皿に盛り付けられたズワイ蟹のポーチドエッグ。上にキャビアとハーブが添えられ、周囲には黄色いブールブランソースが広がっている様子。
アートのように美しい一皿。リニューアルで新登場したホットセイボリーの
「ズワイ蟹のポーチドエッグ ブールブラン キャビア」。

しかし、実はここで少し困ったことが。 アレルギーは事前にお伝えしていたのですが、実は私は「生卵」が少し苦手。目の前に現れたふるふるのポーチドエッグを前に、一瞬狼狽えてしまいました。

紅茶仲間が「私、卵好きだから、食べてあげようか?」と声をかけてくれましたが、この美しさを前にしては、ブログを書く身としても逃げるわけにはいきません。

「せめて白身とソースだけでも……」と、おそるおそるナイフを入れました。

ポーチドエッグにフォークが入り、中から鮮やかなオレンジ色の黄身がとろりと溢れ出す瞬間のクローズアップ写真。
ナイフを入れた瞬間の感動。濃厚な黄身とズワイ蟹、ソースの相性は抜群です

とろりと溢れ出す濃厚な黄身。

まろやかで奥深いブールブランソースが、繊細なズワイ蟹の身と黄身を優しく包み込み、えぐみを感じさせないクリーミーな美味しさに。

「これなら大丈夫、というより、むしろ美味しい!」と、気がつけば最後の一口までペロリと完食。苦手意識よりも美しい驚きが勝った、忘れられない瞬間となりました。

この一皿に合わせたのは、重厚なコクを持つ「ドアーズ」。

実は最初にヌワラエリアも試してみたのですが、この濃厚なブールブランソースの前では少し軽やかに感じられました。

力強いドアーズの渋みが、ソースの華やかさをどっしりと受け止め、口の中を上品に整えてくれる。リニューアル後のパークハイアットが提案する「新しいセイボリー」の底力を、身をもって体感したペアリングでした。

コールドセイボリー  〜冬の味覚を閉じ込めた珠玉の小皿

コールドセイボリー
  • 寒鰤の炙り 人参と胡瓜のマスタードマリネ
  • ローストビーフのライブレッド サンド
  • 下仁田葱のグリル アーモンドソース
  • 鴨胸肉のスモークとイチジクのタルト

ポーチドエッグと同時に、旬の素材厳選の4種のセイボリーが運ばれてきました。 ここで私たちの「ティーペアリング」大会の始まりです。

私は、セイボリーと相性の良いとされるスリランカの「ヌワラエリア」をチョイス。

脂の乗った「寒鰤の炙り」のマスタードマリネ、そして甘みが凝縮された「下仁田葱のグリル」に、ヌワラの清涼感のある渋みがピタリと重なります。素材の良さを引き立てるこの組み合わせに、私は思わず小さく頷きました。

一方、紅茶仲間は少し首を傾げます。「ヌワラエリアだと、少し大人しすぎるかな……。ダージリン・ファーストフラッシュくらい華やかな方が、このお料理には対等だったかも」 そんな風に、正解のない「最高の一杯」を探る時間こそ、パークハイアットのアフタヌーンティーの醍醐味です。

そして、二人揃って「今回の一番!」と意見が一致したのが、この一品。 「鴨胸肉のスモークとイチジクのタルト」です。

一口食べて、二人で目を丸くしました。タルト生地が、想像を絶するほど「パリッパリ」なのです! スモークの香りとイチジクの甘美な甘さ、そしてこの驚異の食感。

鴨胸肉のスモークとイチジクのタルトを乗せた白い皿と、その奥に並ぶ琥珀色のドアーズ(紅茶)。タルトの上にはナッツとカシスの実が散らされ、洗練されたペアリングの光景。
パリパリ食感の「鴨胸肉のスモークとイチジクのタルト」とドアーズのペアリング。

これには、インドの重厚な「ドアーズ」を合わせました。実は、そこまで深く計算していたわけではなく、リニューアル後のティーリストに珍しい紅茶があって「わっ、ドアーズだ!これがあるなんてマニアックすぎる」と二人ではしゃいでオーダーしてしまったのです。

しかしドアーズのコクが、鴨の脂とイチジクの濃厚さを完璧に受け止めてくれ、 結果オーライになりました。

ちょうど近くの座席の女子会の方も「へー、ドアーズがあるんだ」って話しているのが偶然聞こえてきました。やっぱ、ピークラウンジのアフタヌーンティーは紅茶好きの聖地のようです!

スイーツ

スイーツ
  • 和栗のモンブラン メレンゲと梨を添えて
  • サントノーレ バニラと塩キャラメル
  • 苺のタルト 柚子クリームの香り
  • シトラスクリームとマンダリンシャーベット
白いメレンゲを器に見立てた、建築的な造形の和栗のモンブラン。渦巻状に絞られたマロンクリームの上に、薄くスライスされた梨とスパイスが飾られている。窓からの自然光が、メレンゲの質感と立体的な構造を際立たせている。
和栗のモンブラン メレンゲと梨を添えて

一目見て、「恐竜の卵!?」と二人で顔を見合わせてしまいました。 白いメレンゲの器の中に、薄くスライスされた梨とスパイスが美しく飾られています。

メレンゲの甘さと軽やかさが、和栗の重厚な濃厚さを引き立てています。この「重」と「軽」の鮮やかなコントラストが斬新!見た目のインパクト以上に、味の完成度に驚かされる一皿でした。

花びらのような形のタルトカップに収められた苺と柚子のタルト。鮮やかな黄色の柚子クリームの上に、果肉感のある赤い苺のソースがとろりとかけられ、緑のハーブがアクセントになっている。色彩のコントラストが美しい一皿。
苺のタルト 柚子クリームの香り

鮮やかな黄色の柚子クリームに、深い赤のストロベリーソースをかけていただきます。 ビタミンカラーのコントラストが気持ちを明るくしてくれますね!

自然なフルーツの甘みと柚子の清涼な酸味が心地よく、甘すぎない着地が絶妙でした。一口ごとに体がシャキッと目覚める味です。

橋のようなモダンな構造のサントノーレ。波打つように絞られたバニラクリームの上に、キャラメリゼされて艶やかに輝くプチシューとヘーゼルナッツが整然と並ぶ。側面は半円形のビスケットとチョコレートプレートで装飾されている。
サントノーレ バニラと塩キャラメル

フランスの伝統菓子を、ハーフムーン型のスタイリッシュな造形へと昇華させたジュリアンシェフの代表作です。

サクサクのビスケット、キャラメリゼされたプチシュー、そして滑らかなクリーム。 異なる硬度の素材を直線的に配置することで、一口ごとに「食感のドラマ」が生まれます。

伝統菓子へ敬意を払いながら、それをここまでモダンに再構築してしまう。この圧倒的な感性と美味しさに、しびれました!

透明なグラスにマンダリンシャーベットとシトラスクリームが。バニラビーンズの粒が見える濃厚なクリームと、氷の結晶を感じるみずみずしいシャーベットの質感の対比。鮮やかな黄色のエディブルフラワーが添えられている。
シトラスクリームとマンダリンシャーベット

パフェもグラスの中に世界を構築する「建築」の要素があるスイーツ。

ひんやりとしたシャーベット、弾けるグレープフルーツ、濃厚なクリーム、そしてアクセントのクランブル。

スプーンですくい上げられたマンダリンシャーベットとシトラスクリームのアップ。バニラビーンズの粒が見える濃厚なクリームと、氷の結晶を感じるみずみずしいシャーベットの質感の対比。鮮やかな黄色のエディブルフラワーが添えられている。

どこまでも繊細で、日本人の味覚の繊細さに寄り添うフランス人パティシエ、という彼の個性が存分に発揮されていました。

【分析】スイーツとセイボリーにぴったりのペアリング

今回のスイーツに紅茶をペアリングするかですが、スタッフの方から勧められたのは、王道の「ウヴァ」。

確かに間違いのない選択ですが、最近のホテルではどこもウヴァが推奨されることが多く、少し気分を変えたくて、万能感のある「キャンディ」をオーダーしました。

ところが、キャンディとのペアリングは大失敗でした!

ピークラウンジは英国式サーブでポットティーでの提供なのですが、茶葉を放置ししぎて、海藻のような味に…実はキャンディという紅茶、ポリフェノールが溶け出すと「海藻のような、出汁っぽい旨味」へと変質しやすい性質を持っています。

それで、スイーツの繊細な酸味とぶつかったことで、その「えぐみ」が強調されすぎてしましましたわけです…。

しかし、ただ冷たいものが飲みたいと「アイスアールグレイ」を頼んでいたところ、こちらがまさに「正解」。

パークハイアットのアールグレイは、ダージリンのキレとキームンのスモーキーさをベースに、ピュアベルガモットオイルを加えた高貴でクラシックなタイプ。アフタヌーンティースタンドがモダンになっても、紅茶は英国式を大事にしてくれていて嬉しいですね。

背の高いグラスに注がれた、透き通った琥珀色のアイスアールグレイティー。たっぷりの氷が涼しげに浮かび、細いストローが添えられている。背景にはパークハイアット東京の洗練されたラウンジのインテリアと、窓から差し込む温かな午後の日差しが映り込み、優雅なティータイムの空気感を伝えている。
救世主となった「アイスアールグレイ」

キームンのスモーキーさが、サントノーレのキャラメルやナッツの香ばしさをキャッチ。

ベルガモットの柑橘香が、モンブランの梨や、シトラスシャーベットの酸味と共鳴。

狙っていないのに、まるで計算されていたかのように全てのスイーツと美しく調和し、全てのスイーツを完璧な余韻で締めくくってくれました。

心温まるサプライズ。大理石のテーブルに灯るバースデーキャンドル

スイーツを楽しんでいると、不意にスタッフの方が記念日サプライズを運んできてくださいました。実は予約時のコメント欄で、紅茶仲間のバースデープレートをお願いしていたのです。

登場したのは、マドレーヌのような可愛らしいチョコケーキに、赤・青・緑の3本のキャンドルが灯ったバースデープレート。手書きの「ハッピーバースデイ」という文字が添えられたチョコプレートが、温かみを感じさせてくれます。

お誕生日お祝いのバースデープレート。白い大理石のテーブルの上に、3本のキャンドルが灯ったチョコケーキと、「ハッピーバースデイ」と手書きされたチョコプレートが置かれている。背景にはアフタヌーンティーの白いお皿が並んでいる。
素朴で温かみのあるバースデーサプライズ

これには紅茶仲間も本当に驚いたようで、「えー、ロウソクふーなんて久しぶり!」とはしゃぐ姿に、手配した私も嬉しかったです。スタッフの方がスマートに記念撮影を申し出てくださり、その後、彼女がロウソクを吹き消しました。

勢いよく吹き消した際、少しだけケーキにロウが垂れてしまうというハプニングもありましたが、 「食べるのはどうかな?」と一瞬迷った私をよそに、友人は「本当に嬉しい!」と、ロウを上手に避けながら全部いただいていました。

アート作品のように鋭利な美しさを持つ空間で、ふいに運ばれてきたのは、どこかホッとするような素朴なチョコケーキ。

この『ハイスペックな無機質さ』と『人間味のある素朴さ』のギャップこそが、私たちがピークラウンジを訪れた時に感じる、何物にも代えがたい居心地の良さの正体なのかもしれません。

【徹底比較】リニューアル後の「おかわり自由」はどう変わった?

プラッターサービスを超える満足感!ワゴンサービス「CAKES FROM THE TROLLEY」

パークハイアット東京のピークラウンジといえば、「セイボリーとスイーツのおかわり自由」という圧倒的なホスピタリティで、アフタヌーンティー愛好家の間では「コスパ最強」と語り継がれてきました。

リニューアルを経て、その伝統がどう変わったのか。皆さんが一番気になっているポイントの結論をお伝えします。

結論:人気の「おかわり自由」は、形を変えて継続されています!

変化のポイント:プラッターから「ワゴンサービス」CAKES FROM THE TROLLEY

パークハイアット東京「ピークラウンジ」のワゴンサービス「CAKES FROM THE TROLLEY」の全景。柔らかな質感の木製ワゴンに、スコーン、マドレーヌ、カヌレ、タルトなどの焼き菓子が美しくディスプレイされている。
伝統のプラッターサービスから進化した、優雅な木製トローリー。目の前に現れた瞬間の圧倒的な『お菓子感』は、リニューアル後の大きな魅力です。

以前のスタッフの方がお皿を持って回るプラッターサービスから、新装後は「CAKES FROM THE TROLLEY」という優雅なワゴンサービスへと進化しました。

ワゴンには、シグネチャーのマドレーヌをはじめ、スコーンや繊細な焼き菓子がずらりと並びます。焼き菓子好きの私にとっては、目の前で選べるこの「トローリー」の演出は、以前よりもときめきを感じる嬉しい変化でした。

一方で、これまでファンに愛されてきた「セイボリー」のおかわりは、リニューアルを機に終了となりました。塩味の効いたメニューを自由に楽しめた以前のスタイルを知るファンとしては、少し寂しさを感じるかもしれません。

「ワゴンサービス」のルール

豪華なワゴン(トローリー)が席まで回ってきてくれるのは、ティータイムの序盤に一度だけ。目の前で好きなものを選ぶ高揚感は、一度きりの特別な演出になります。

もちろん、2回目以降のおかわりも自由なのでご安心を! その後はスタッフの方にお願いすれば、お好みの焼き菓子をプレートに乗せてテーブルまで運んできてくださいます。

ワゴンを待つ必要がないので、自分のペースでゆったりと会話を楽しみながら、お気に入りのスコーンやマドレーヌを堪能できるのが嬉しいですね。

エグゼクティブ ペストリーシェフ ジュリアン率いるチームが手作りした冬を彩る9種類のワゴンスイーツ

パークハイアット東京「ピークラウンジ」の新サービス、木製ワゴン「CAKES FROM THE TROLLEY(トローリー)」。山盛りに積まれた焼きたてのスコーンを中心に、カヌレ、マドレーヌ、タルト、シュトーレンなどの焼き菓子が美しく並べられている。奥にはジャムやハニーなどのコンディメントも用意されている。
おかわり自由の焼き菓子たち。シグネチャーのマドレーヌやカヌレ、そして主役のスコーンが、宝石のようにトローリーを彩ります。

トローリーが運ばれてきた瞬間、思わず感嘆の声を上げてしまいました。この冬の焼き菓子は、スコーンやシグネチャーのマドレーヌをはじめ、季節を感じるシュトレンや柚子のフィナンシェなど、合計9種類ものバリエーションが揃っています。

どれをいただくか迷ってしまう贅沢なラインナップを、リストにまとめました。

スコーン:アフタヌーンティーには欠かせない主役。

シュトレン:クリスマスの伝統、スパイスとフルーツの豊かな風味。

カヌレ:外はカリッと、中はしっとりとした伝統的な味わい。

チョコムース:濃厚なカカオの香りが広がる一品。

アーモンドと柚子のフィナンシェ:柚子の爽やかな香りがアクセント。

エッグタルト:優しい甘さとサクサクの生地が魅力。

ピスタチオとラズベリーのタルト:彩りも鮮やかな、素材の対比を楽しむタルト。

グルテンフリーバウムクーヘン:身体への優しさも考えられた、しっとりとした一皿。

マドレーヌ:パークハイアットの象徴とも言える、安心感のある美味しさ。

パークハイアット東京「ピークラウンジ」で提供される4種類のコンディメント。光が差し込む大理石のテーブルに、マーマレード、いちごジャム、クリームチーズ、チョコレートクリームがそれぞれ小さなガラスの器に入れられ、スプーンが添えて並べられている。
リニューアル後に登場した4種のコンディメント。左上から時計回りに、爽やかなマーマレード、濃厚なチョコレート、軽やかなクリームチーズ、そして果実味あふれるいちごジャムです。

至福のワゴン実食。絶品スイーツと計算されたペアリングの妙

いよいよ、目の前のトローリーからお皿へとスイーツが運ばれます。

このワゴンサービス、なんと「全部載せ」もOKという太っ腹なシステム!私たちも全部載せにしてもらい二人でシェアしました。

ワゴンから選んだ9種類の焼き菓子を「全部載せ」した、贅沢なティータイムのテーブル風景。白い大理石のテーブルに、2皿に盛り分けられたスイーツ、白い磁器のティーポット、ティーカップが並んでいる。
せっかくなので、全9種類を『全部載せ』でいただきました。このボリュームを、厳選された紅茶とともに好きなだけ楽しめる贅沢さは、まさに至福のひととき。

特に気に入ったのは、こちらのスイーツ。

アーモンドと柚子のフィナンシェ:私のイチオシです。しっとりしたアーモンドの香ばしい生地に柚子の爽やかな酸味が重なり上品な味わい。べにふうき紅茶と繊細なペアリングを楽しみました。

チョコムース:紅茶仲間が「夢のように美味しい!」と絶賛。濃厚でとろけるような食感です。

グルテンフリーバウムクーヘン:二人で一番気に入ったのがこちら。米粉なのでしっとりとした質感で食べやすい。身体に優しいはずなのに満足感が非常に高い一品でした。

チョコムース:紅茶仲間が「夢のように美味しい!」と絶賛。濃厚でとろけるような食感です。スプーンが2本添えられている。
二人でシェアすると伝えたところ、スプーンも2本いただけました。
きめ細やかなホスピタリティに感動。

パークハイアットで大人気のクリスマスシュトレンも登場

今回、トローリーで最も嬉しいサプライズだったのが、ペストリーブティックではすでに完売していた「クリスマス・シュトレン」が用意されていたことです。

パークハイアットのシュトレンは、定番の「クリスマス」のほか「チョコ」「マロン」の3種類が展開されますが、やはり王道の味が一番人気のようです。そんな貴重な一切れを、ワゴンでおかわり自由として楽しめるのは、まさにラグジュアリーホテルの太っ腹なサービスですよね。

パークハイアット東京の「クリスマス・シュトレン」の断面。丁寧にロール状に巻かれた「渦巻き型」のマジパンと、大粒の赤いドライチェリー、ナッツが生地の中にぎっしりと詰まっている様子。

運ばれてきたシュトレンの断面を見ると、その贅沢な作り込みがよくわかります。 マジパンが「渦巻き型」になっているこの製法は、生地を薄く伸ばし、マジパンやフルーツを均一に広げてから丁寧にロール状に巻く手法です。

帝国ホテルのような『芯』のある伝統的なスタイルも素敵ですが、パークハイアットの渦巻き型は、一切れの中にマジパンの甘みとドライチェリーの酸味が緻密に計算されて配置されているような、圧倒的な『一体感』を感じられ、これまた絶品でした。

【分析】茶葉の個性を引き出す、究極のペアリング

今回、私たちはそれぞれ異なるアプローチで焼き菓子とのマリアージュを楽しみました。

1. 正統派の贅沢:ダージリン・セカンドフラッシュ × 焼き菓子

紅茶仲間が選んだのは「ダージリン・セカンドフラッシュ シーヨック茶園 ヴィンテージ夏摘み2025年」。

分析:夏摘み特有のマスカテルフレーバー(芳醇な果実のような香り)と力強いコクが、彼女の気に入ったチョコムースの濃厚さや、バターたっぷりの焼き菓子を優雅に受け止めます。これぞ正統派、王道の英国式ペアリングです。

2. 繊細な調和:べにふうき紅茶 × 焼き菓子

私は「べにふうき紅茶」をチョイス。普段、他のお店では「TWGのミルクウーロン」と焼き菓子を合わせるのが好きなのですが、今回の選択は大正解でした。

分析:べにふうきは「紅茶」でありながら、どこか半発酵茶(ウーロン茶)を思わせる繊細な渋みと、すっきりしたキレがあります。

結果:フィナンシェのアーモンドの脂分やバウムクーヘンの甘みを、この繊細な渋みが心地よくリセットしてくれます。紅茶よりも軽やかで、かつお茶の旨味がしっかりしているため、焼き菓子の繊細な風味を消さずに引き立てる、非常に洗練されたペアリングとなりました。

訃報:クロテッドクリーム終了のお知らせ

今回のリニューアルで、個人的に最も、そして唯一と言ってもいいほど「がっかり」してしまった変更点があります。

それは、スコーンに添えられる「クロテッドクリーム」の提供が終了したことです。

以前のパークハイアット東京といえば、スコーンにたっぷりと中沢のクロテッドクリームをのせていただくのが定番の楽しみでした。 リニューアル後のプレートに並んでいるのは、厳選されたジャムやハニーといった新しいコンディメントたち。

半分に割ったスコーンに、新しく提供されたクリームチーズとマーマレードをたっぷりと乗せた様子。クロテッドクリーム終了後の新しい楽しみ方として、軽やかで洗練された味わいを提案する一枚。
半分に割ったスコーンに、新しく提供されたクリームチーズとマーマレードをたっぷりと乗せた様子。これはこれで、美味しいのだが…

パークハイアット東京のアフタヌーンティーは、私の中で「伝統の英国式をかなりきちんと表現出来ている」と思っていました。 スコーン、ジャム、そしてクロテッドクリーム。この三種の神器が揃ってこその「英国式」だと考える紅茶ファンにとって、これはちょっと残念なところです。

新しくなったピークラウンジが提案する「モダン・ラグジュアリー」の形。それは理解しつつも、紅茶は正統派英国式のスタイルを継続しているので、スコーンも伝統英国式にしてもらいたかったなと思ってます。

3時間飲み放題は継続!マニアックな紅茶リストはさらに深化

おかわり自由のスタイルが変わったのなら、もう一つの目玉である「3時間制の飲み放題」や「マニアックなティーリスト」はどうなったのか?

結論から申し上げます。3時間制は変わらず継続! そしてティーリストは、シングルオリジンティーを中心にさらにパワーアップしていました。

これはまさに、紅茶ファンへの朗報です。

ティーセットはクラシックなものから、モダンなものへと変更されています。以前よりも白さが際立つモダンなリブデザインに変更され、明るくなったラウンジの光を美しく反射します。カップの口径が広がり、香りの広がりをより楽しめる設計に。

紅茶の抽出方法は、以前と変わらず丁寧なポットティー形式です。 カップに注ぐ際、ティーストレイナー(茶こし)で茶葉を漉し分ける正統派のイギリススタイルは、リニューアル後も大切に守られています。

パークハイアット東京「ピークラウンジ」の紅茶提供スタイル。白いティーポットから、銀色のティーストレイナー(茶こし)を通して、琥珀色の紅茶がカップに注がれている様子。
ポットから銀のストレイナーを通して注ぐ、正統派イギリス式の提供スタイルは健在。このひと手間が、ティータイムの優雅さを決定づけます。

銀のストレイナーを通る琥珀色の液体を眺める時間は、格別の安らぎを与えてくれます。

「全種類アイスティー可能」という、究極のワガママ

そして、紅茶好きが熱狂するもう一つのポイントが「アイスティー」の対応力です。

パークハイアット東京の高層階からの眺望を背景に置かれた、ロンググラス入りのアイスティー。シングルオリジンティーをアイスで楽しむ贅沢な様子。
リストにある希少なお茶も「アイスティー」に変更可能。透き通るような水色を眺めながら、自分だけのクールダウンを楽しめます。月ヶ瀬ファーストフラッシュをアイスティーにすると水色が綺麗。

アールグレイとセイロンは、常に最適な状態で準備されているため提供速度が早く、最初の一杯や喉を潤したい時におすすめです。

もし「時間をかけてもいい」のであれば、リストにある全種類のシングルオリジンティーをアイスティーで仕立てることも可能。

例えば、あのマニアックな「シーヨック茶園」のセカンドフラッシュを贅沢にアイスで楽しむ……そんなワガママも叶えてくれます。

伝統のスタイルを継承しつつ、ゲストのこだわりにはどこまでも応える。紅茶好きにとってこれほど心強いシステムはありません。

【保存版】アフタヌーンティー飲み放題のティーメニュー

ドリンクの総数は圧巻の33種類!!

パークハイアット東京「ピークラウンジ」の最新ティーメニュー。インドのダージリン(シーヨック、マカイバリ等)、スリランカのシングルオリジン、そして日本の「お茶のカジハラ(べにふうき紅茶)」や「月ヶ瀬健康茶園」など、収穫年(ヴィンテージ)まで明記されたこだわりのラインナップが並ぶ。
パークハイアット東京「ピークラウンジ」の最新ティーメニュー(2025年12月23日撮影)

■ INDIA(インド)

  • DARJEELING(ダージリン)
    • シーヨック茶園 セカンドフラッシュ 2023(マスカテルフレーバー)
    • グームティー茶園 セカンドフラッシュ 2023
    • フグリ茶園 ファーストフラッシュ 2023
    • マカイバリ茶園 オータムナル 2024
  • DOOARS(ドアーズ)
    • プタルジョラ茶園 ヴィンテージ 2024年
  • ASSAM(アッサム)
    • マンガラム茶園 2023年
    • ナハラビ茶園 2022年

■ SRI LANKA(スリランカ)

  • KANDY(キャンディー)
    • エリン茶園 2024年
  • NUWARA ELIYA(ヌワラエリヤ)
    • エリヤ マハガストッテ茶園 2024年
  • UVA(ウバ)
    • ハイランズ茶園 2024年

■ JAPAN(日本)

  • YAMATO CHA FROM TEA FARM INOKURA, NARA(奈良・月ヶ瀬健康茶園)
    • かぶせ煎茶
    • 焙煎かりがね茶
    • 月ヶ瀬烏龍茶
    • 月ヶ瀬ファーストフラッシュ
  • TSUGE TEA KAJIHARA TEA GARDEN, KUMAMOTO(熊本・お茶のカジハラ)
    • 香駿 セカンドフラッシュ
    • べにふうき紅茶
  • KUMAMOTO(熊本)
    • 石飛 やまなみ紅茶

■ FLAVORED TEA(フレーバードティー)

  • EARL GREY(アールグレイ): ダージリン、キーマン、ピュアベルガモットオイル
  • CINNAMON(シナモン): アッサム、スリランカ産シナモン
  • DECAFFEINATED EARL GREY(デカフェ アールグレイ): カフェインレスセイロンティー、ピュアベルガモットオイル

■ HERBAL TEA(ハーブティー)

  • SOOTHING(スージング): ペパーミント、ラベンダー、タイム
  • INHALE(インヘイル): レモングラス、レモンバーム、オレンジピール、ジンジャー
  • EXHALE(エクスヘイル): カモミール、レモングラス、オレンジピール、ステビア
  • GIVING(ギビング): ハイビスカス、ローズヒップ、ステビア
  • CALMING(カーミング): ローズピンク、ラベンダー、カモミール

■ SPECIALTY & OTHERS

  • HOJICHA LATTE / MATCHA LATTE: 月ヶ瀬健康茶園の茶葉を使用
  • ICED ROYAL MILK TEA: マンゴー、バナナ
  • COFFEE SELECTION: コーヒー、エスプレッソ、カフェラテ、カフェオレ、カプチーノ、カフェモカ(デカフェ対応可)

マニアの期待を裏切らない、リストを「語れる」スタッフの存在。

ティーリストについて「相変わらずマニアックで素敵ですね」と声をかけると、あるスタッフの方が笑顔でこう応えてくださいました。

「実は7月に配属されてから、自分でもペアリングを研究するために実際に飲んで研究をしてきました」

その一言を聞いた瞬間、胸が熱くなりました。

リニューアルオープンまでの長い休館中、スタッフの皆さんがどれほど深く「お客様をおもてなしする準備」を積み重ねてきたか。その覚悟が伝わってきたからです。

実際に、紅茶マニアにとって、マニアックな商品知識や自分の好みを共有し、アドバイスをくれるスタッフさんがいる空間は、この上なく楽しいものです。 ハードが新しくなっただけでなく、ソフト(人)の面でも進化していることに、深い感動を覚えました!

パークハイアットのティーリストの設計を紅茶マニアが解説!

1. シングルオリジンティーに特化

パークハイアット東京のティーリスト詳細。インドのドアーズ(プタルジョラ茶園 2024年)やスリランカのヌワラエリヤ(エリヤ マハガストッテ茶園 2024年)など、希少なシングルオリジンティーが並ぶ。
インドの「ドアーズ」やスリランカの「ヌワラエリヤ」の特定茶園を、ヴィンテージ(収穫年)指定で楽しめる。 既製品のブレンドでは決して味わえない、その年その土地だけの個性を飲み比べる贅沢がここにあります。

多くのホテルでは「ダージリン」「アッサム」といったエリア名のみの表記が一般的ですが、それは複数の茶園を混ぜた「ブレンド」であることを意味します。

しかし、ピークラウンジのリストには「シーヨック茶園」「エリン茶園」といった具体的な茶園名に加え、「2024年」「2025年」という収穫年(ヴィンテージ)が刻まれています。これは、これらが混じりけのない「シングルオリジンティー」であることの証明です。

このリストの思想は、まさにワインリストと同じ。紅茶を単なる飲み物ではなく「農作物」としてリスペクトし、その年、その場所での最良のロットを届けるという、パークハイアット東京の揺るぎないこだわりが凝縮されています。

2. 日本茶の「テロワール」の解体と再構築

パークハイアット東京の新しい白いティーポットの中で、大きく開いた「お茶のカジハラ」のべにふうき紅茶の茶葉。スプーンですくい上げた茶葉は、黒々として力強い一芯二葉の形を残している。
ポットの中でゆったりと開いた、熊本「お茶のカジハラ」のべにふうき紅茶。
抽出後の茶葉を見れば、その質の高さは一目瞭然です。

日本茶もただ単に「煎茶」「ほうじ茶」と括るのではなく、「月ヶ瀬健康茶園」「お茶のカジハラ」といった生産者名を冠し、さらに「烏龍茶」や「べにふうき」といった品種レベルまで掘り下げています。 日本茶という新たなフロンティアを開拓しています。

3. アイスロイヤルミルクティーが新たに登場

ピークラウンジの新メニュー「アイスロイヤルミルクティー」。濃厚なミルクティーの上にふんわりとしたフォームとクランブルが乗り、背景には東京のビル群が広がる。
新たに登場した「アイスロイヤルミルクティー(マンゴー)
コッテリでなくフルーティーな味わい。」。

ミルクティー好きに朗報!手間暇のかかるアイスロイヤルミルクティー(マンゴー、バナナ)もティーリストに登場。以前はなかったラインナップも新生パークハイアットではも強化されています。

4. 正解は無い。「判断を迷わせる」こと自体がエンターテインメント

パークハイアット東京「ピークラウンジ」のティーメニューの表紙。ティーカップの上に雪の結晶が舞い落ちる繊細なイラストと、"The Peak Lounge & Bar" の手書きロゴが描かれている。
この可愛い表紙をめくった瞬間に、マニアックな33種類のティーリストが現れます。
どの茶葉を、どの順番で、ホットにするかアイスにするか。その「判断を迷わせる」こと自体が、パークが用意した最高のエンターテインメントなのかもしれません。

このリストの設計は、あえて「正解」を一つに絞らせないように作られています。シュトレンのような重厚なお菓子にはアッサムやダージリンセカンド、クリームチーズのスコーンには日本の和紅茶など、組み合わせのパターンは無限です。 この「迷い」こそが、実にパークハイアットらしい究極の遊び要素ではないかと思います。

お会計

窓外に広がる東京の広大なパノラマを背景に、テーブルいっぱいに並んだアフタヌーンティーのスタンドと「ハッピーバースデー」のメッセージプレート。祝福のムード溢れる華やかな光景。

お誕生日サプライズも無事に終了。珠玉のティーフーズとワゴンサービス、そして33種類ものティーリストを堪能し、スタッフの方々の熱い想いに触れた至福の時間は、あっという間に過ぎていきました。

お会計はテーブルチェックで。席を立つことなく、最後まで余韻に浸りながらスマートに支払いを済ませることができます。 今回は2名で、合計22,770円(1名あたり11,385円)でした。

2023年を最後に、久しぶりのピークラウンジ。リニューアル前、パークハイアット東京のアフタヌーンティーには、コスパの良さで知られた通常プランと、特別な「シグネチャープラン」の2種類がありました。シグネチャーの方は2023年12月時点で11,385円(税サ込)。

今回体験して感じたのは、かつての二つのプランの「いいところ」が融合され、さらに高い次元へと生まれ変わったということです。

以前の最高級プランと比べても、今回の満足度はそれを超えました。

記念日のサプライズ対応まで含め、私にとっては「価格以上の価値」を感じました。

リニューアル前のアフタヌーンティー
【パークハイアット東京】豪華絢爛ハリーウィンストンアフタヌーンティー!紅茶は3時間飲み放題、ティーフードやスコーンが食べ放題☆しかも嬉しいギフト付き☆ 〜2023年6月〜
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リニューアル前のシグネチャーアフタヌーンティー
【パークハイアット東京】1万円超えの豪華アフタヌーンティーを徹底解説!スペシャルスイーツはトリュフをかける巨大なクッキー
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ペイストリーブティクでジュリアン・ペリネ氏を発見

楽しい誕生会も終わり、紅茶仲間が「ブティックで気になっていたお菓子を買いたい」というので、私もお目当てのサワードゥを求めてホテルエントランス左、2階にある「ペイストリー ブティック」へ立ち寄ることにしました。

パークハイアット東京2階、ペイストリーブティックの入り口。重厚な石壁の開口部から、温かい照明に照らされた洗練された店内が見える。ショーケースには色鮮やかなケーキや焼き菓子が並んでいる。
リニューアルしたパークハイアットのペイストリーブティックの入り口。

すると、そこには信じられない光景が。 なんと、今回の独創的なスイーツを監修したエグゼクティブ ペイストリーシェフ、ジュリアン・ペリネ氏ご本人がいらしたのです。

ちょうど取材が終わったばかりのような雰囲気で、広報らしき方と一緒にいらっしゃいました。ジュリアン氏は常連らしきお客様とも快く撮影に応じておられいたので、その優しさに甘えて私も便乗させていただくことに。

すごく緊張して舞い上がってしまったのですが、「先ほどピークラウンジで素晴らしいスイーツをいただき、本当に感激しました」とお伝えしました。広報の女性が即座に翻訳してくださると、ジュリアン氏はにっこりと穏やかな微笑みを浮かべ、一緒に写真を撮ってくださいました。

あの緻密な「建築美」を感じさせる造形の中に、素材本来の「ナチュラルな味わい」が息づいている理由が、彼のお人柄に触れて深く納得、すっかりファンになってしまいました。

雪の結晶のチョコレートが飾られた、真っ白なリブ模様のクリスマスケーキ「ホワイトログ」など、芸術的なホールケーキの数々。
ショーケースに並ぶ「ホワイトログ」などのホールケーキ。
ジュリアン氏の「建築美」へのこだわりが最も純粋に形になった姿。

ジュリアン氏との記念写真は、掲載許可をいただいているわけではないので、ブログに載せることは控えます。 ですが、あの時交わした言葉や彼の穏やかな微笑みは、私と友人にとって、何にも代えがたい「新生パークハイアット東京」からの最高の贈り物となりました。

パークハイアット東京のアフタヌーンティーよくあるQ&A

Q
Q:3時間制限とフリーフローはリニューアル後も健在ですか?

はい、3時間の利用時間と33種類のティーフローは継続されています。

Q
Q:予約はどこから出来きますか?

予約は公式HPからTable Check経由で予約が可能です。

Q
Q:おかわり自由のプラッターサービスはリニューアル後も健在ですか?

プラッターサービスに代わるトローリーサービスが登場して、焼き菓子など焼き菓子9種類がおかわり自由、食べ放題です。

Q
Q:記念日プレートは無料ですか?

はい。記念日プレートは無料です。予約時にコメント欄から申し込み可能です。

Q
Q:お会計はテーブルで可能ですか?

A:スマートなテーブルチェックに対応しています。

Q
Q:スコーンとクロテッドクリームは健在ですか?

A:スコーンはトローリーサービスで継続ですが、クロテッドクリームはなくなりました。

Q
Q:茶葉の産地や収穫年(ヴィンテージ)まで選べるというのは本当ですか?

A:本当です。インドやスリランカの特定茶園のシングルオリジンに加え、2024年などのヴィンテージ指定で提供される「ワインリストのような」運用になっています。

Q
Q:一人での利用(ソロ活)は可能ですか?浮きませんか?

A:1名から申し込み可能です。自由な大人が多く、エッジの効いたファッションの人も多いので、割と居心地良いと思われます。

Q
Q:カフェインが苦手な人でも楽しめますか?

A:はい。33種類のティーリスト の中には、厳選されたハーブティーやデカフェの選択肢も豊富です。

Q
Q:トローリーサービスでは、どんなものが運ばれてきますか?

A:焼き菓子は、スコーンやシグネチャーのマドレーヌをはじめ、季節を感じるシュトレンや柚子のフィナンシェなど、合計9種類ものバリエーションが揃っています。

Q
Q:パークハイアット東京のアフタヌーンティーはセイボリー多いですか?

A:セイボリーだけに特化して多いわけではありませんが、ホットディッシュとコールドディッシュを合わせて合計5種が提供されます。 ティーフーズ全体の構成が非常にしっかりしているため、ランチタイムの利用でも十分に満足できるボリューム感です。

まとめ

洗練されたモダンな空間であっても、パークハイアットの根底にあるのは温かみのあるホスピタリティでした。

超高級ホテルにありがちな、すました感じや冷たさは一切ありません。スタッフの方は驚くほどフレンドリー。

正直なところ、宿泊費や飲食代が高いからといって、必ずしも接客の質が比例するわけではありません。時にはスタッフ個人の資質に依存している「ムラ」のあるホテルも少なくないのが現実です。

しかし、リニューアル直後のパークハイアット東京は違いました。 正面入り口を入った瞬間から、すれ違うスタッフの方々全員が明るく、「このステージを待っていた!」という漲るような熱気と誇りに満ち溢れていました。

誰一人としてゲストの要望に「NO」と言うことなく、心からの「YES」で応えようとする姿勢。これこそが真のラグジュアリーであり、私がずっと受けたかったサービスなのだと、深く、深く感動しました。

リニューアル後のパークハイアット東京、行って良かったです!

パークハイアット東京 ピークラウンジ店舗情報

店名パークハイアット東京 41階「ピーク ラウンジ」
所在地東京都新宿区西新宿3-7-1-2
提供時間アフタヌーンティー:12:00〜17:00(最終入店 15:00)
利用時間3時間制限(フリーフロー・プラッターサービス含む)
料金1名 11,385円(税・サービス料込)
※今回の2名利用合計:22,770円
メニュー数紅茶・日本茶・ハーブティー等 全33種類(お代わり・交換自由)
会計方法テーブルチェック(スマートな決済が可能です)
予約方法公式サイトまたは各種予約プラットフォームより

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ABOUT ME
ミス・レモン
ミス・レモン
幼い頃、ディケンズの『クリスマス・カロル』で描かれるクリスマスプディングやミンスパイといった英国菓子の描写に強く憧れていました。絵本の中だけの存在だと思っていたそれらが、紅茶教室で「実在する!」と知った時の深い感動こそが、私のアフタヌーンティー探求の原点です。

紅茶教室では紅茶の産地別の特徴や、ペアリング術、洋食器の知識、そしてアフタヌーンティーの歴史まで深く学び、今では、一口飲めばそのお店の紅茶が基本に忠実かどうかわかるほど。さらに英国菓子教室でも知見を広げ、2018年からは毎年欠かさず英国展へ足を運び、多様なスコーンや英国菓子の世界に触れる喜びに浸っています。

これまでに国内のホテルや紅茶専門店で100回以上のアフタヌーンティーを体験してきました。一度訪れたお店でも、変化や進化を捉えるために継続的に足を運び、その「解像度」を深めることを大切にしています。さらに、アフタヌーンティー体験をホテル業界全体の経営戦略という幅広い視点からも観察することで、他にはない多角的な視点と深い洞察で情報を発信しています。

アフタヌーンティーは、日常のストレスから離れ、素晴らしい体験を通じて美意識を磨き、人生を豊かにしてくれる最高の時間だと信じています。最高の非日常を求める皆様にとって、このブログが信頼できる「決定版」ガイドとなることを願っています。
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